堀越 隆一・みちこ 個 展・リサイタル 2005「春」
堀越 隆一・みちこ 個 展・リサイタル
2005「春」
2005年5月8日(金)/みなとみらい小ホール
program
ベートーベン:ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」
l.v.BEETHOVEN : Sonate fu¨r klavier und violine Nr.5 “Fru¨hling”
第1楽章 Allegro
第2楽章 Adagio molto espressivo
第3楽章 Scherzo
第4楽章 Rondo: Allrgro ma non troppo
堀越 隆一:ヴァイオリン・ソナタ -改訂版-
HORIKOSHI ryuichi : Sonata for violin and piano
第1楽章 Moderato cantabile
第2楽章 Lento
第3楽章 Allegro
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「四季」より「春」
antonioVIVALDI : Concerto del violino “La Primavera”
第1楽章 Allegro
第2楽章 Largo
第3楽章 Allegro
堀越 隆一:「メイポール」ソプラノ,ビオラ,ピアノ,弦5部 -初演-
HORIKOSHI ryuichi: “Maypole” sop, va, pf & str-orch. premiere
1. イブ/Eve
2. 仮面劇/Masuque
3. 祈りと炎/Prayer and Fire
4. 夜明け/Dawn
堀越みちこ/Michiko Horikoshi violin
中川俊郎/Toshio Nakagawa piano
堀越隆一/Ryuichi Horikoshi cond.
アルエム弦楽合奏団 /Ensemble ArtAim
堀越 みちこ violin,viola
HORIKOSHI michiko
中川 俊郎 piano
NAKAGAWA toshio
榎戸 邦子 soprano
ENOKIDO kuniko
堀越 隆一 conductor
HORIKOSHI ryuichi
アルエム弦楽合奏団:
ensemble ArtAim
音楽監督 堀越 隆一(指揮/編曲)
Concertmistress 堀越みちこ(アンサンブルディレクター)
Violin 上田麻奈未 宇多 紫織 榎戸 邦慶 織裳 桃子
川邊 慎也 腰高 多恵 斉藤 知子 関野 羽純
田中佐知子 中川ちえり 中根 万里 林 真理子
林 桃子 福田 玲紗 本多菜穂子 吉川 采花
和田 明哲 磯 響子(賛助)
Viola 宇多 信敏 綿貫 静子 秀川みずえ(賛助)
Violoncello 穴田 貴也 堀越 晨裕 鈴木 和生(賛助)
Contrabass 増田 琴美(賛助)
ごあいさつ
本日は「堀越隆一・みちこ 個展・リサイタル2005」に足をお運び頂き誠にありがとうござ
います。おかげさまでこのコンサートも回を重ね第四回を迎えることになりました。ご来場下
さった皆様、そして今回の公演を実現するにあたり様々なかたちでご援助ご協力を頂いた皆様
に厚くお礼申しあげます。
2005年5月8日 堀越 隆一・みちこ
プログラムノート
日本のようにおおむね穏やかに季節が変化してゆく列島で暮らしていると、なかなか実感出来
ないのだがヨーロッパでの厳しい風土のなかでの「春」の到来する瞬間は、まさに生命の誕生
に匹敵する劇的なもののようだ。当然のようにそれを題材にした芸術作品は音楽に限らず数多
く存在する。このコンサートではそんな「春の到来と喜び」を題材にした作品を中心にプログ
ラムを組んでみた。少し調べてみるとこの春を祝う祭りと、冬の到来する時期の祭り(一般的
には万霊節と呼ばれているもの)が季節を区分する代表的な二つの祭りとしてほぼヨーロッパ
全域に存在している。この起源は意外に古く、どうもキリスト教文明がヨーロッパに定着する
以前のものであるようだ。僕たちは西洋文明の背景にはキリスト教的な世界観があると一般的
に考えているが、むしろその深層には古代ヨーロッパにかって存在した土着的なもの(例をあ
げればケルト等の様々な神話や、伝説等)がベースになって横たわっている。ある地域での文
化、文明の発達の過程はその原初の起源を別にすれば日本でも西洋でも、どこも大差は無いよ
うに思える。
ベートーベン ヴァイオリン・ソナタ第5番 「春」
“Frühling”(春)という標題はベートーベン自身が付けたものではない。常に強い意志を伴っ
た構成的な緊密さを信条としているこの作曲家にはめずらしく、このあまりにも有名な作品で
は、全四楽章を通して自然で自発的な流れで作品が書かれている。この曲のモチベーションあ
るいは全体を統一している雰囲気を強いて言葉で表せば「喜び」と「愛」ではないかと思う。
堀越 隆一 ヴァイオリン・ソナタ(改訂版)
2000年12月の『堀越隆一みちこ1998-2000個展/リサイタル』で初演。昨年、第10回日本現代
音楽展への出品を機会に改訂と増補を行った。全体はModerato cantabile、Lento、Allegroの
三つの楽章で構成されている。それぞれ独立した三つの物語りが、ある部分で互いに関わりを
持って並んでいる短篇集のようなものを意図した。
ヴィヴァルディ ヴァイオリン協奏曲「春」
一般に「四季」として知られている四曲のヴァイオリン協奏曲集はそれぞれが14行からなるソ
ネット(Sonetto)を音楽で描写する方法で書かれていて、楽譜にもこのソネットが当該する部
分に付けられている。後年のバッハの「フーガの技法」のように作曲上のコンセプトをタイト
ルにした「和声と創意への試み」という曲集の最初の第1~4番にあたる。
La PRIMAVERA
第1楽章Allegro
春が来た
鳥は楽しい声で春を迎え
泉はそよ風に誘われて
甘いせせらぎの音をたてる
黒雲と稲妻が空を走り
雷鳴が春の到来を告げる
嵐がやんで小鳥が再び
さわやかに歌いだす
第2楽章Largo
花に埋もれたうららかな牧場では
木々の青葉がやさしくささやき
犬をかたえに山羊飼いが眠る
第3楽章Allegro
ニンフと牧童達は
うるわしく輝く春の日ざしの中で
笛に合わせて踊り踊る
堀越 隆一「メイポール」初演
ーソプラノ、ウ゛ァイオリン、ピアノと弦楽合奏のためのー
始めにも書いたように、西洋にはキリスト教以前の文化が様々な行事の中に残っているように
思う。現在行われているMay Dayの祭りや、Maypoleのダンスにはあまりその面影は感じられ
ないようだが、古に存在したであろう祭りの原初的な力強さに想いを馳せてみた。祭りの前夜
から夜明けまでを、ほぼ切れ目無く演奏される4つの部分で作曲してみた。
関連情報
堀越隆一公式サイト
作曲家、堀越隆一の公式サイト。1976年のデビュー以降、数々の作品を発表する傍ら、編曲、指揮、評論を始め、後進育成の為のアルエム弦楽合奏団の設立、音楽を愛する人に最良の空間を提供するすみだチェリーホールの運営など多岐に渡る活動を展開。最新の活動情報、チケットや楽譜の販売など、随時更新していますので、ぜひお立寄り下さい。
屋号 | 堀越隆一 |
---|---|
住所 | 〒130-0021 東京都墨田区緑3-19-5-103 |
電話番号 | 080-6552-3195 |
営業時間 | 10:00~17:00 |
代表者名 | 堀越 隆一(ホリコシ リュウイチ) |
info@horikoshiryuichi.com | |