堀越隆一公式サイト 作曲家、堀越隆一の公式サイト。1976年のデビュー以降、数々の作品を発表する傍ら、編曲、指揮、評論を始め、後進育成の為のアルエム弦楽合奏団の設立、音楽を愛する人に最良の空間を提供するすみだチェリーホールの運営など多岐に渡る活動を展開。最新の活動情報、チケットや楽譜の販売など、随時更新していますので、ぜひお立寄り下さい。

堀越 隆一みちこ 1998-2000 個 展/リサイタル

堀越 隆一みちこ 1998-2000 個 展/リサイタル

 

 2000年12月18日(月)/すみだトリフォニーホール小ホール

 

個展・リサイタル2000.チラシ

program

 

C.ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ

第1楽章 Allegro vivo/第2楽章 Intermède/第3楽章 Finale

堀越 隆一:彫刻する (1998)  pf. solo

堀越 隆一:ソノリチュード (1999) vn. solo

ベートーベン:ヴァイオリン・ソナタ第7番ハ短調

第1楽章 Allegro con brio/第2楽章 Adagio cantabile/第3楽章 Scherzo/第4楽章 Allegro

堀越 隆一:ヴァイオリン・ソナタ (2000) -初演-

第1楽章 Moderato cantabile/ 第2楽章 Lento/第3楽章 Allegro

 

violin : 堀越 みちこ piano : 中川 俊郎(客演)

 

ごあいさつ

 

本日は、師走のお忙しいなか、私共のコンサートに足をお運び頂き誠にありがとうございま す。時々作曲家とヴァイオリニストの理想的なカップルと思われる方がいらっしゃるようです が実態はさにあらず、まるで荒手の高利貸と一つ屋根の下に居るようなもの… 今日は何小節できた? 明日は何小節できるのか? とっとと全曲仕上げておくれ! いった いいつになったら出来るのかえと毎日々々が針のむしろ。出来たらできたで「さあ、私は練習 よ」と雑事一切お鉢が回ってくるけれど、自分の曲をさらっているので文句もいえず、雨にも まけず、風にも負けず、そんなこんなで、いつのまにやら17年….本日はそんな私共の生き様を 伝えられる演奏会にしたいと思っております。

2000年12月18日 堀越隆一 みちこ

 

プログラムノート

 

C.ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ

ドビュッシーは晩年、自身の体調の不調と当時勃発した第一次世界大戦という内面と外界から のショックから立ち直るなかで「さまざまな楽器の組み合わせによる六つのソナタ」を書く構 想をもった。実際には三つのソナタが現存し、この「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」 はその最後に書かれ作曲家の絶筆になった。ベートーベンからワーグナーへと続くドイツ音楽 の系譜、その呪縛から逃れた場所に自分の音楽的な場を確立することはおそらく彼の終生の課 題だった。ゲルマン的なスタイルではないソナタがあり得ることを証明する方法はドビュッシ ー(作曲家)にとって一つしかなかった、それは作品を書くことだ。ドイツ音楽の与える堅固 な建築物に例えられる統一感に比べると、ドビュッシーがこのソナタで到達したフォルムは僕 には生命体の生み出す有機的な美しさと統一感に例えられる。でもそれは極めて意識的なもの だ。1916年から1917年にかけて作曲、全体はAllegro vivoの第1楽章とFinaleの間に間奏曲が 挟まれた三つの楽章で書かれている。初演には作曲家自身がピアノ伴奏者として聴衆の前に立 ち、それがドビュッシーが公に見せた最後の姿となった。

 

彫刻する(pf.solo)

この曲は昔書いたピアノ曲がもとになっている。その時に語り尽くせなかったものが僕の心の なかでずっと残っていて、いつかもう一度正面から向き合ってみたいと思っていた。時間の流 れのなかで音を削り、彫琢するように曲を書きそのプロセスが題名になった。 初演:1998年10月[20世紀ピアノ音楽の領域]( pf:大澤るり子) 出版/JFC9906 CD/JILA1105

 

 

ソノリチュード(vn.solo)

バイオリンのソロで曲を考えているうちに、僕はふと気がつくと「孤独」(solitude)と「響き」 (sonority)という二つの単語を繰り返しはじめていた。やがて僕のなかに一つの物語が生まれ、 タイトルも決まった。 初演:1999年11月[JFCアンデパンダン](vn:堀越みちこ) 未出版

 

ベートーベン:ヴァイオリン・ソナタ第7番 作品30-2

1802年に作曲された作品30の三つのヴァイオリン・ソナタは、ロシア皇帝アレクサンドル一世 に献呈されたため別名《Alexander》ソナータとも呼ばれている。ベートーベンが自分の音楽的パワーを全開にして創作を続けていた中期の作品群に属している。今夜演奏されるこの第7番 のソナタは、なかでも『運命』『悲愴ソナタ』『32番のピアノソナタ』等他のベートーベンの 劇的な作品に共通する調性であるハ短調で書かれ、この前後に書かれた第2交響曲や第3交響曲 『エロイカ』に匹敵するシンフォニックな構想と規模の大きさを備えている。四つの楽章はソ ナタ形式の第1楽章、変イ長調アダージョ・カンタービレの第2楽章、第3楽章はスケルツォ、 そしてハ短調のロンド形式アレグロのフィナーレへと続く。

 

ヴァイオリン・ソナタ -初演-

今回の『個展/リサイタル』のために作曲。三つの楽章で構成されている。三つの小さな物語り がそれぞれ独立していながら、ある部分で互いに関わりを持って並んでいる短篇集のようなも のを書こうとした。

 

堀越 隆一

関連情報

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屋号 堀越隆一
住所 〒130-0021 東京都墨田区緑3-19-5-103
電話番号 080-6552-3195
営業時間 10:00~17:00
代表者名 堀越 隆一(ホリコシ リュウイチ)
E-mail info@horikoshiryuichi.com

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