『アンナ・マグダレーナ・バッハの日記』
『アンナ・マグダレーナ・バッハの日記』
1986年4月12日
ナレイションと音楽にドラマの進行を殆ど委ねている割には、音響が良くない、A.V. のAの方が余り良くなかった。多分、劇場のPAの貧弱さも有るのだろう。そのために例えば「マタイ」の冒頭の二重合唱を全曲聞く所では、かなり忍耐が必要だった。しかし映画自体は抑制された画面の中にも後半には、必要な部分では、必要最小限の効果でシンボリックな転換を果たしていた。これはドキュメンタリーと言うよりも、むしろ音楽的なリアリゼイションに近いものと言える。