オーケストラ、シアターピース他

オクトーバー・カントリー 東京交響楽団 cond:大井剛史

深い森のなかで recorder unit:ラ・ストラーダ

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リコーダーの多重録音で精力的に古今の作品をアップしているPapalinさんのブログ幻の音楽 Papalin深い森のなかで/In The Deep Forestがアップされています。この作品の性質上僕は一人の奏者での多重録音は難しいと思っていたのですが、音楽的にも見事に再現されています。初演のライブでの演奏(ラ・ストラーダ)と聞き比べて、二つの演奏の違いをお楽しみいただければ幸いです。

幻の音楽 Papalin:http://grappa60.at.webry.info/201208/article_6.html

In The Deep Forest

なぜピアニストは森で道に迷ったのか Why did The Pianist get lost in the woods?
 第1章 プロローグ 
 第2章 サラバンドのように 
 第3章 ピアニスト 
 第4章 森のなかで 
 第5章 ダンス 
 第6章 森のなかで、ふたたび 
 第7章 祈り 
 第8章 エピローグ

 なぜ「ピアニスト」が、というのは僕にもよくわかりません。でもある日タイトルが浮かび、それに導かれてそこにどんな物語があるのかを探るように作曲がはじまりました。はじめはあらかじめ決まったプランもなく、プロローグの冒頭で弾かれるピアノの音形に導かれて作曲が進んでいきました。まあ行き先はボールに聞いてくれという感じです。
 森のなかには外界の時間とは別の時間が流れています。うっかり奥に分けいってしまうと木立や茂みの奥に棲む未知のものたちに出会うかもしれません。そこには日常の時間が停止したべつの世界があります。
 全体は独立した八つの章に分かれています。幾つかの章(第4、第6、第8章)では合奏団の複数の奏者が客席に散らばり、ヴァイオリンの響きが会場全体を包み込むようになっています。 第8章の「エピローグ」で曲は終わります。でも正直に言いますとピアニストがその後どうなったかを僕は知りません。無事に森から出てきていると良いのですが。
[ 付記]
 3月11日の東北大震災が起こったとき、まだこの曲は完成していませんでした。 僕はまず自分の気持ちを鎮めるために、そして作品を完成させるために、第7章に「祈り」を挿入することにしました。2001年に作曲した「石の年代記写本」の中の「エレジー(悲歌)」を通奏低音として弦の合奏が祈りのうたを歌います。

piano:中川 俊郎 アルエム弦楽合奏団  指揮:堀越 隆一

メイポール Maypole
 1. イブ 
 2. 仮面劇 
 3. 祈りと炎 
 4. 夜明け

僕たちは西洋文明の背景にはキリスト教的な世界観があると一般的に考えているが、むしろその深層には古代ヨーロッパにかって存在した土着的なもの(例をあげればケルト等の様々な神話や、伝説等)がベースになって横たわっている。現在行われているMay Dayの祭りや、Maypoleのダンスにはあまりその面影は感じられないが、古に存在したであろう祭りの原初的な力強さに想いを馳せてみた。祭りの前夜から夜明けまでを、ほぼ切れ目無く演奏される4つの部分で作曲してみた。

soprano:榎戸 邦子 viola:堀越 みちこ piano:中川 俊郎 アルエム弦楽合奏団 cond:堀越 隆一